「ネットが遅いのはルーターが古いから?」という疑問は、買い替えれば直る場合と、買い替えても無駄になる場合がはっきり分かれます。先に切り分けてから選ぶのが、お金と時間を無駄にしないコツです。

この記事では、買い替えるべきかの見分け方と、選ぶときに見る3つのポイントを整理します。

まず確認:遅い原因はルーターか、回線か

ネットが遅くて困る人のイラスト

次の方法で、数分で切り分けられます。

  1. ルーターのすぐ横で速度を測る
  2. いつも使う部屋で速度を測る
  3. 可能なら、LANケーブルで直接つないで測る
結果 原因 打ち手
どこで測っても遅い 回線側 ルーターを替えても変わりません。回線の見直しへ
ルーターの横は速い、部屋は遅い WiFiの届き方 置き場所の改善、または買い替え・中継機
有線は速い、WiFiだけ遅い ルーターかWiFi設定 買い替えの効果が出やすい

「どこで測っても遅い」場合は、用途別の速度の目安と照らして、そもそも足りているかを確認してください。足りていないなら回線側の問題です。

買い替えたほうがいいサイン

次のいずれかに当てはまるなら、買い替えを検討する価値があります。

  • 購入から4〜5年以上経っている
  • メーカーのサポート・セキュリティ更新が終了している(公式サイトで型番を検索すると分かります)
  • 接続台数が増え、同時に使うと不安定になる
  • 1日1回は再起動しないと安定しない
  • 光回線をIPv6(IPoE)に切り替えたのに速くならない(IPv6とは)
サポートが終了した機器を使い続けるのは、速度以上にセキュリティ面のリスクがあります。脆弱性が見つかっても修正プログラムが提供されないためです。年数が経っている場合は、速度に不満がなくても一度型番を調べてみてください。

選ぶときに見る3つのポイント

ルーターを選ぶイラスト

店頭やネット通販には型番が並んでいますが、見るべき点は多くありません。

1. 部屋の広さ・間取り

パッケージには「○LDK / ○階建て向け」といった目安が書かれています。実際の間取りより少し広めの表記のものを選ぶと余裕が出ます。ただし、鉄筋コンクリートの壁や、廊下を挟んだ奥の部屋では、表記どおりに届かないこともあります。

2. 同時に使う台数

スマホ、パソコン、テレビ、ゲーム機、スマートスピーカー。数えてみると、一人暮らしでも5台前後になることは珍しくありません。実際の台数より余裕のある推奨台数の機種を選んでください。台数が増えるほど、処理能力の差が安定性に出ます。

3. 規格(WiFi 5 / 6 / 6E)

規格は新しいほど、同時接続時の効率が上がります。ただし注意点があります。

  • つなぐ側の機器も対応していないと効果は出ません。手持ちのスマホやパソコンが古い規格なら、恩恵は限定的です
  • 回線速度を超えることはありません。規格が新しくても、契約回線が上限です

迷ったら、現在の主流であるWiFi 6対応を選んでおけば、数年は困りにくいと考えてよいでしょう。

中継機・メッシュとの使い分け

部屋の奥に電波が届かない場合、ルーターの買い替えより効果的なことがあります。

方法 向いている状況 注意点
置き場所を変える まず最初に試す。無料 置き場所の決め方
ルーターを買い替える 機器が古い、台数が増えた 間取りが原因の場合は解決しない
中継機を足す 電波の届かない部屋がある 電波を中継する分、速度は落ちる
メッシュWiFi 広い家・複数階 費用は上がるが、部屋を移動しても切れにくい

ワンルームや1LDKであれば、置き場所の改善だけで解決することが多いです。まず無料でできることから試してください。

ホームルーターを使っている人は買い替え不要

ホームルーター(置くだけWiFi)を使っている場合、市販のWiFiルーターは基本的に必要ありません。ホームルーター本体が、携帯電波を受け取る役割と、部屋にWiFiを配る役割の両方をこなしているためです。

それでも部屋の奥で電波が弱い場合は、中継機を足すか、そもそもの置き場所を見直してください(置くだけWiFiの仕組み)。ホームルーター自体が古い場合は、買い替えではなく契約プランや端末の世代の問題であることもあります。

なお、機器を増やすと電気代が気になる人もいるかもしれませんが、実際には月数十円規模の話です(WiFiルーターの電気代)。

まとめ

  • 買う前に測って切り分ける。どこで測っても遅いなら、ルーターを替えても変わらない
  • 買い替えの目安は4〜5年、またはサポート終了
  • 選ぶ基準は部屋の広さ・接続台数・規格の3点だけ
  • ホームルーター利用者に市販ルーターは基本的に不要