「ホームルーターってずっとコンセントに挿しっぱなしだけど、電気代はどれくらいかかっているんだろう」「使わない夜は電源を切った方がいいのかな」。工事不要で手軽な反面、24時間動き続ける機器なので、電気代が気になるのは自然なことです。

この記事では、ホームルーターの電気代を計算式と仮定を明示した試算で「月いくら規模か」をはっきりさせ、光回線やポケット型WiFiとの比較、電源を切る運用が得なのか、そして本当に効く節約の順番までを整理します。

結論:月数十円〜百数十円程度が目安

請求書を確認する人のイラスト

先に結論です。

項目 目安
据え置き型ホームルーターの消費電力 数W〜十数W程度(端末で異なる)
24時間×30日の使用電力量 数kWh〜十kWh前後
月の電気代(1kWh 31円と仮定) 数十円〜百数十円程度。多めに見ても数百円に届かない規模
光回線(ONU+WiFiルーター)との比較 同程度〜やや多い程度
ポケット型WiFiとの比較 ポケット型の方が少ない
ホームルーターの電気代は、月の通信費本体と比べると桁が2つ違います。「電気代が高いから光回線にする」「電気代を減らすために電源を切る」という判断は、ほぼ意味を持ちません。気にするべきは通信費の方です。
料金・キャンペーン・端末の取り扱いは変更されることがあります。最新の条件は必ず各公式サイトでご確認ください。

電気代の計算方法と試算

電気代の試算をグラフで示すイラスト

計算式は「消費電力×時間×電力単価」

電気代は次の式で計算できます。家電全般に共通する考え方で、ホームルーターも同じです。

電気代 = 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力単価(円/kWh)

消費電力はW(ワット)で表記されることが多いので、1,000で割ってkWに直します。24時間つけっぱなしなら、使用時間は1日24時間×30日=720時間です。

消費電力の目安:数W〜十数W程度

一般的な据え置き型ホームルーターの消費電力は、数W〜十数W程度です。スマホの充電器と同じくらいか、少し多い程度と考えると分かりやすいでしょう。

ただし正直に言うと、正確な値は端末ごとに違います。仕様表に書かれているのは「最大消費電力」であることが多く、待機中や軽い通信中はそれより低くなります。具体的な数値はお使いの端末、または検討中の端末の公式サイトにある仕様表で確認してください。この記事では型番ごとの数値は扱いません。

試算:仮に1kWh 31円と置くと

電力単価は契約している電力会社・プランで変わります。ここでは、家電の電気代の目安計算でよく使われる1kWhあたり31円という値を仮に置いて試算します。

平均消費電力の仮定 月の使用電力量(24h×30日) 月の電気代(31円/kWh)
仮に3W 約2.2kWh 約67円
仮に5W 約3.6kWh 約112円
仮に7W 約5.0kWh 約156円
仮に10W 約7.2kWh 約223円

※上の数値は仮定に基づく試算で、特定のサービスや端末の料金ではありません。実際の消費電力・電力単価はご自身の環境で置き換えてください。

平均で数Wの範囲に収まる使い方なら月数十円〜百数十円程度、常に十数Wで動き続けると仮定しても200〜300円程度に収まる規模です。仕様表の最大値で計算しても、この範囲を大きく超えることはまずありません。

光回線・ポケット型WiFiとの比較

パソコンでネット回線を比較する人のイラスト

「ホームルーターは電気を食うから光回線の方が安い」という話を聞くことがありますが、これは一般に正しくありません。

光回線:ONU+WiFiルーターで2台分

光回線は、壁から来た光ファイバーを変換するONU(回線終端装置)と、家の中にWiFiを飛ばすWiFiルーターの2台に電源が必要です(一体型の機器もあります)。それぞれ数W程度の消費電力があるため、合計するとホームルーター1台と同程度〜やや多い程度になるのが一般的です。

つまり電気代の観点では、光回線に乗り換えても下がるとは限らず、むしろ変わらないか少し増えることさえあります。光回線を選ぶ理由は速度や安定性であって、電気代ではありません。

ポケット型WiFi:バッテリー充電なので更に少ない

ポケット型WiFi(モバイルルーター)はバッテリーで動き、充電のときだけコンセントを使います。充電にかかる電力はホームルーターの常時通電より小さく、電気代はホームルーターより更に少なくなります

ただし、ポケット型は同時接続台数や連続稼働の面で据え置き型に劣ります。電気代のためにポケット型を選ぶ人はいないはずで、選ぶなら「外でも使うか」で決めるべきです。使い分けの基準はホームルーターとポケットWiFiどっちがいい?にまとめています。

電気代より通信費の見直しが先

ここが一番伝えたいことです。ホームルーターの電気代は月数十円〜百数十円程度。一方、ネット回線の月額料金は一般に月4,000〜6,000円前後が相場です。電気代を仮にゼロにできたとしても、通信費の数%にも届きません。

節約を考えるなら順番は明確です。

  1. 通信費本体を見直す。スマホとのセット割が効くサービスに寄せる、使い方に対して過剰なプランを見直す、キャッシュバックの受け取り忘れをなくす
  2. 端末代の払い方を確認する。分割残債が残る契約か、レンタルかで解約時の負担が大きく変わる
  3. 電気代は最後。気にしなくて構わない

一人暮らしの通信費の適正額と、見直しの順番を間違えないための考え方は一人暮らしのネット代の適正額はいくら?で解説しています。「電気代が気になって検索した」という人ほど、通信費の方に目を向けると効果が桁違いです。

WiFiルーターの電源は毎日切るべき?

電源を切るべきか悩む人のイラスト

「夜寝ている間と日中の外出中は電源を切れば、電気代は半分以下になるのでは」という発想は理にかなっています。ただし、得られる額と失うものを比べると、正直に言うとおすすめしません。

切ると失うもの:再起動と電波の再取得の手間

ホームルーターは電源を入れてから、起動→基地局との接続→電波の再取得→WiFiの立ち上げ、という手順を踏みます。機種にもよりますが、使えるまで数分程度待つことが一般的です。毎日2回これを繰り返すと、節約できるのは月数十円規模なのに、待ち時間と「あれ、つながらない」というストレスが毎日発生します。

常時接続の利点

つけっぱなしには、電気代以上の意味があります。

  • スマホやパソコンが自動でバックアップ・アップデートを行う時間帯は、深夜が多い
  • スマートスピーカー・見守りカメラ・スマートリモコンなどは、ネットが切れると機能しない
  • 端末自体のファームウェア更新が、夜間に自動で行われる機種もある
  • 帰宅した瞬間からWiFiにつながる

これらを手放してまで節約できる額が月数十円だとすれば、割に合わないと感じる人がほとんどでしょう。

それでも切りたいなら:スリープ機能の有無を公式で確認

長期の旅行や出張で数日〜数週間家を空けるなら、コンセントを抜いても問題はありません。帰ってきて挿し直せば、多くの場合そのまま復帰します。

日常的に消費電力を抑えたい場合は、手動で切るより端末側の省電力機能やスリープ機能の方が手間なく使えます。ただし、こうした機能の有無や設定方法は機種ごとに違うため、お使いの端末の公式サイトや取扱説明書で確認してください。「あると思って買ったら無かった」を防ぐには、契約前に端末ページを見ておくのが確実です。

電源を頻繁に入れ直すと、その都度電波の再取得が走ります。設置場所によっては再取得後に速度が安定するまで時間がかかることもあるため、「切ったら遅くなった気がする」という場合は、まずつけっぱなしに戻して様子を見てください。

待機電力の考え方

ホームルーターには、通信していない間の「待機電力」があります。誰もネットを使っていない深夜でも、基地局との接続を維持し、WiFiの電波を出し続けるため、消費電力はゼロになりません。

ただ、待機中の消費電力は通信中より低いのが普通で、待機電力を含めても先ほどの試算の範囲に収まります。「待機電力がもったいない」と感じるかもしれませんが、その額は月に数十円規模です。家の中で待機電力を減らしたいなら、テレビやレコーダー、給湯器のリモコンなど、ホームルーターより効果の大きい機器の方が先です。

なお、本体のボタンで電源を切っても、完全にゼロになるとは限りません。確実にゼロにするならコンセントから抜く必要がありますが、前述の通り、日常的にやる価値はほとんどありません。

設置場所は電気代に関係ないが、速度には関係する

電気代を気にして「ホームルーターを目立たない場所に置く」「押し入れの中に入れる」という人がいますが、設置場所を変えても電気代は変わりません。消費電力は端末の動作で決まり、置き場所とは無関係です。

一方で、設置場所は速度に直結します。ホームルーターは携帯電波を受ける機器なので、置き場所の影響を大きく受けます。

  • 窓際・部屋の高い位置に置くと電波を拾いやすい
  • 部屋の奥・金属製の棚の中・床の上は不利
  • 電子レンジや水槽の近くはWiFiが不安定になりやすい

電気代は変わらないのですから、置き場所は「速度が出る場所」だけを基準に決めてください。設置場所の見直しを含めた対処法は、ドコモhome 5Gが遅い時の対処法WiMAXが遅い時の対処法にそれぞれまとめています。

また、「つけっぱなしで使い続けると速度制限にかかるのでは」と心配する人もいますが、速度制限は使用時間ではなく通信量や混雑状況で判断されるのが一般的です。各社の「無制限」の実態と制限の条件はホームルーターの「無制限」は本当か?で整理しています。

通信費を見直す段階で「ホームルーター自体を選び直す」なら、登録住所に縛られず持ち運べて、窓口によってはキャッシュバック型の特典があるWiMAXも候補になります。電気代は月数十円規模で変わりませんが、通信費本体は選び方で月単位の差が出ます。最新の条件は公式サイトで確認してください。

公式サイトGMOとくとくBB WiMAX
  • 登録住所に縛られず、引っ越し先や外出先にも持ち運べる
  • au・UQモバイルのスマホとのセット割の対象
  • 端末はモバイル型・据え置き型から選べる。届いた日から使える
  • キャッシュバック型の窓口。受け取り手続きの条件は要確認
GMOとくとくBB WiMAX公式サイトで最新キャンペーンを確認する →

※最新の料金・キャンペーン・端末条件は公式サイトでご確認ください

まとめ

  • ホームルーターの電気代は月数十円〜百数十円程度が目安。消費電力の正確な値は公式サイトの仕様表で確認
  • 光回線はONU+ルーターの2台分で同程度〜やや多い程度、ポケット型WiFiは更に少ない。電気代で回線を選ぶ理由はない
  • 電源を切る運用は手間の割に得が小さい。切るならスリープ機能の有無を公式で確認
  • 節約するなら通信費本体の見直しが先。設置場所は電気代ではなく速度のために選ぶ

電気代の心配が消えたら、次は通信費本体です。ホームルーターを選び直すならホームルーター3社比較を、通信費の適正額を知りたいなら一人暮らしのネット代の適正額はいくら?を読んでください。