ネット回線の記事では速度や料金ばかりが話題になりますが、自宅のWiFiは、家の鍵と同じで設定次第です。とはいえ、難しい知識が必要なわけではありません。
この記事では、専門知識がなくてもできる範囲で、やっておくと安心なことだけをまとめます。所要時間は15分ほどです。
まず押さえる:2種類のパスワードがある
混同されがちですが、家のネット機器には性質の違うパスワードが2つあります。
| 種類 | 何のためのものか | 初期状態 |
|---|---|---|
| WiFiのパスワード(暗号化キー) | 機器をWiFiに接続するためのもの | 本体ラベルに機種ごとの文字列 |
| 管理画面のパスワード | ルーターの設定を変更するためのもの | 「admin」など共通の文字列の場合がある |
WiFiのパスワードを確認・変更する
確認する場所
- 本体のラベル(側面・底面)に、SSID(ネットワーク名)と暗号化キーが印字されています
- 同梱のカードや台紙に書かれている機種もあります
- すでに接続済みの機器からも確認できます(スマホやパソコンの設定画面で、接続中のネットワークのパスワードを表示する機能があります)
変更したほうがいい場面
- 以前の同居人やルームメイトが知っている
- 来客に教えたことが何度もある
- 引っ越し先で前の入居者の機器をそのまま使っている
- 覚えにくく、家族に共有するたびに手間がかかっている
変更の手順
- ルーターの管理画面を開く(ブラウザで本体ラベルに書かれたアドレスを入力する方式が一般的です)
- 管理画面にログインする
- WiFi(無線LAN)の設定から、暗号化キーを新しいものに変更する
- 保存すると接続中の機器がいったん全部切れます。各機器で新しいパスワードを入れ直します
強いパスワードの作り方
- 長さを優先する。複雑な記号より、文字数のほうが効きます
- 名前・誕生日・住所・電話番号は使わない
- 他のサービスと使い回さない
- 家族に共有する前提なら、入力しやすさも考慮する(紛らわしい文字を避ける)
暗号化方式を確認する
管理画面のWiFi設定には、暗号化方式(セキュリティ)の項目があります。WPA3があればWPA3、なければWPA2を選んでください。
| 方式 | 評価 |
|---|---|
| WPA3 | 現在の推奨 |
| WPA2(AES) | 広く使われており、実用上は問題ない水準 |
| WPA/TKIP、WEP | 古く安全性が低い。選ばない |
暗号化方式の選択肢にWPA2すらない場合、機器がかなり古い可能性があります。速度面でも不利になっているはずなので、WiFiルーターの買い替えを検討してください。
来客にWiFiを教える時
来客用のネットワーク(ゲストWiFiなど)の機能がある機種なら、それを使うのが安全です。家の機器とは分離されたネットワークにつないでもらえるため、自宅のパソコンやNASにはアクセスされません。
機能がない場合は、次のどちらかで対応します。
- 教えても構わない前提で、パスワードを定期的に変える
- スマホのテザリングを一時的に使ってもらう
ホームルーターの場合
ホームルーター(置くだけWiFi)も、考え方は同じです。本体のラベルにSSIDとパスワードが記載され、管理画面から変更できます。機種ごとに画面が違うため、メーカー公式サイトの型番ページか、同梱の説明書を見ながら進めてください。
なお、ホームルーターは登録した住所で使う機器です。設定とは別の話ですが、引っ越す際は住所変更の手続きが必要になります(手続きの流れ)。
公共のWiFiとの違い
自宅のWiFiと、カフェや駅の公共WiFiでは、注意の度合いが違います。
- 自宅:パスワードを知っている人しか入れない。上の設定をしておけば、通常の使い方で問題は起きにくい
- 公共WiFi:誰でも接続できる。パスワードのないネットワークでは、通信内容が見られる可能性があります
公共WiFiでは、ログインや決済を伴う操作を避けるのが基本です。外での通信が多いなら、スマホの回線を使うほうが安全で確実です(テザリングの使いどころ)。
最低限やっておくことのまとめ
- 管理画面のパスワードが初期値のままなら変更する
- 暗号化方式がWPA3またはWPA2になっているか確認する
- WiFiのパスワードを知られたくない人が知っているなら変更する
- ルーターが4〜5年以上前のものなら、買い替えを検討する
- 来客が多いなら、ゲスト用ネットワークの有無を確認する
すべてを完璧にやる必要はありません。上の2つだけでも済ませておけば、通常の一人暮らし・家庭での利用では十分です。